2014年9月30日火曜日

被服廠の中でも殺された


2日の日に小松川までわたしたちゾロゾロ歩いて行ったのですが、向こうに知り合いがあり、そこに行ってそこの離れを借りてケガ人も集まりました。その夜に朝鮮人騒ぎで、刀を持ったり竹やりを持ったり、寝ていられずそれは大変でした。そのあいだに地震(余震)がありまして、ですから庭に蚊帳を吊って寝たような始末でした。どこへ行っても朝鮮人騒ぎで、あまりいいたくありませんが、被服廠の中でも殺されました。2日の朝にはもう、朝鮮人とわかると殺されるのです。凄かったです。
(『江戸東京博物館調査報告書10 関東大震災と安政江戸地震』2000年)

解説◎
被服廠で被災した宮崎勝次さんの証言。1990年に聞き取り。